はじめに
日商簿記2級は、商業簿記と工業簿記の二つの試験科目が含まれる、日商簿記検定の一つです。このブログ記事では、簿記2級の概要、合格率、試験の内容、勉強法、および独学での合格可能性について解説していきます。簿記2級は、経理・会計の仕事だけでなく、他の業務でも経営状況を的確に把握するスキルが身につくため、幅広い職種で活用できる資格です。
簿記2級の概要
簿記2級は、日商簿記検定の中でも難易度が高く、財務諸表を読み解く力が求められる資格です。
試験内容と受験料
試験は、商業簿記と工業簿記の2つの試験科目が含まれる90分間の試験です。試験方式には、統一試験とネット試験があります。受験料は4,720円(税込)です。
合格基準は各大問で70%以上であり、合格率は15~30%前後となっています。
資格の取得によるメリット
簿記2級の取得は、経理や会計の仕事に活かすことができるだけでなく、他の業務でも経営状況を的確に把握するスキルが身につきます。また、簿記2級の知識は公認会計士や税理士、中小企業診断士、ファイナンシャルプランナーなどの試験にも役立ちます。
さらに、簿記2級を持つことは就職や転職に有利であり、多くの企業では経理部門の社員に簿記2級以上の知識を求めています。
簿記2級の合格率
簿記2級の合格率は、過去10回の平均で約21.5%ですが、回によっては 10%前後 まで下がることもあります。
最高合格率と最低合格率の差
過去の簿記2級の合格率を見ると、最高合格率は第133回の47.56%であり、最低合格率は第107回の5.69%となっており、8倍以上の差があります。対して、簿記3級の合格率は約40~50%で、2人に1人は合格しています。
2020年12月からは、ネット試験も開始され、簿記2級ネット試験の合格率は平均39.2%となっています。これは、統一試験の2倍近い数値ですが、試験の難易度には変わりがないと発表されています。
簿記2級の試験内容
簿記2級の試験は、商業簿記と工業簿記の二つの試験科目が含まれています。
商業簿記と工業簿記
商業簿記では、一般的な商業企業の帳簿を対象とし、基本的な簿記知識が必要です。工業簿記では、企業内部で製造した製品を販売する企業を対象に、より詳細な経理処理が求められます。
工業簿記は専門性が高く、簿記3級には含まれていないため、簿記2級では新たな勉強が必要となります。
簿記2級の勉強法
簿記2級の合格に向けて、効果的な勉強法を見つけることが大切です。
勉強時間の目安
勉強時間の目安は、講座利用時では100〜200時間、独学時では150〜250時間です。短期間で合格したい場合は、通信講座やオンライン講座を利用することが効果的です。
独学で合格するためには、簿記3級の知識を整理し、本番形式の問題に取り組むことが重要です。
勉強方法の選択
簿記2級の勉強方法には、市販のテキストで独学する方法、通信講座やオンライン講座を利用する方法、通学制のスクールに通う方法があります。それぞれにメリットがありますので、自分に合った方法を選ぶことが大切です。
市販のテキストや通信講座では、独学での勉強がメインとなりますが、通学制のスクールでは、講師の指導を受けながら質問や相談ができるため、理解が深まりやすくなります。
独学での合格可能性
簿記2級は、独学で合格できるかどうかという疑問にお答えします。簿記2級は決して低いハードルではなく、中規模企業の財務諸表を読みこなすスキルが求められるだけでなく、工業簿記という新たな分野も加わります。しかし、効率的な勉強と努力によっては、独力での合格は夢ではありません。
独学で合格するためのアドバイス
独学で簿記2級を合格するためには、以下のアドバイスが役立ちます。
- 商業簿記と工業簿記のバランスをとりながら勉強する
- 簿記3級の復習を同時に行う
- 定期的に問題集を解いて理解度をチェックする
独学で簿記を勉強する上で、モチベーションを維持したり、効率的に学習する方法を見つけることが大切です。
まとめ
簿記2級は、日商簿記検定の一つであり、商業簿記と工業簿記の試験科目が含まれています。合格率は過去10回の平均で21.5%ですが、ネット試験の合格率は平均39.2%となっています。独学での合格は難しいとされていますが、効率的な勉強法を取り入れることで、独力での合格も可能です。効果的な勉強方法や独学での合格可能性を理解して、自分に合った勉強法を選ぶことが大切です。